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お手伝い [日々のこと]

10月8日(木)
今日は定休日。溜まりに溜まった雑務等をやり終えたい思っていたのですが近所のおばあさんが亡くなられて、母の代わりにお手伝いに行く事になり5時15分起床となりました。
私の住んでいる地区は田舎と言う事もありますが家でお葬式をして葬儀の段取りや帳場、食事の支度などを近所の人たちですると言う形が今も残っています。
女性は食事の支度などをする担当ですが今回は72名分の食事を作りました。
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今は時代の流れでプラスチックの容器に料理を入れて、お味噌汁が付く形式になったそうです。昔は御膳にのせて出していたとのこと。でもこのお料理が全て絶品なのです。特になます・煮しめ(具材を別々に炊いています)はとても美味しくて、このレシピを見て帰ろうぐらいな感覚で行ったのですが・・・段どりがすごいスピードで行われており、私も行くとすぐに大根の千切りを命じられベテランの方の包丁とは格段遅い感じでしたが頑張りました。なので呑気に作り方をお聞きする暇もなく(笑)、あっと言う間にできあがりました。
今は葬儀屋さんで全てとりおこなわれるのが一般的でしょうが私の住む地域ではこれが殆どです。今回の葬儀は近くの説教場という場所で行われました。子供のころは地域の行事や練習によく行っていましたが大きくなるにつれ全く行く事はなくなり、久しぶりにいったその場所はこんなに小さかったかな?と感じる場所でした。
近所のおじさんやおばさんとも会う機会も減り、久しぶりにお会いすると自分も年を重ねた分、その方々も年を重ねられていたのでタイムスリップしたかのような錯覚に陥りました。
うちの父が亡くなった時も近所の方にこうしてお世話になったわけですが亡くなった日に病院から母が近所のお世話をして下さる方に連絡を入れ、後はお任せする形でした。
当日の夜がお通夜だった為、病院から帰ってドタバタしており、食事の事なんて頭の片隅にも無かった訳ですが勝手口から「これつまみなさいね。」とおむすびを渡して下さったことを思い出しました。これもお世話をした下さる方々が用意して下さったものでした。
昔は色んな事を助け合ってきたそうですが時代の流れから少しづつ行事は減って来ているとのこと。コミュニケーションが少なくなって孤独死なとど言う事も新聞等で聞きますがうちの地域ではきっと無いと思います。逆に色々と近所の事を詳しく知られるのもどうかと感じる事も正直あったりもしますけど(笑)・・・。少し姿が見えないと「どうしちゃった?」と人が訪ねて来られますから。

今日のお葬式の時、父が亡くなる前後の事を色々と思い出しました。
入院生活も最後の方は母と私が交代で病院に泊まっていましたが途中、母が体調を崩した時は私が毎日泊っていた時期もあり、着替えとお風呂に入る為、昼間の数時間だけ自宅に帰るのですがある日、病院の売店のある入口から入ると父が点滴のコロコロを持ってベンチに座っていたことがありました。「待っとっちゃったよ。」と食堂の方が声を掛けて下さって、一緒に売店でアイスクリームを買って病室でこっそり食べました。もう何かを食べてどうこう言う時期ではなかったのですが父には病気の事は隠していたのでカーテンをして食べていた時、看護士さんが入って来られて・・・「怒られんかの~。」と父が言っていたことや夜中、隣の患者さんが寝ぼけていたのか私と父のいる病室に入って来られて、私が「違いますよ。」と声をかけると黙って出て行かれ父とクスクスと笑ったことなど・・・。
夜中、暗い病院のロビーで一人泣いたこと。人のお葬式でありながらそんな事をあれこれと思い出しました。
今日お葬式をされたおばあちゃんは97歳で亡くなられました。
私は父が亡くなってから年齢の引き算をしてしまうようになり、今回も97歳-66歳=31歳。父の亡くなった年を引いてその年まで生きられたなら・・・と思っても仕方ないことを考えます。あるお葬式でお坊さんが大往生という年で亡くなっても家族の悲しみは変わらないとおっしゃった事がありました。確かにそうなのですが私はつい不謹慎にも羨ましいと感じてしまうのです。私は決して親孝行な良い娘ではありませんでしたが最後の父との入院生活の密着度は私にとって大きかったように思います。父が亡くなった時、私は不思議な安堵感がありました。やっと父も痛みから解放されて楽になれたんだなと思う気持ちと父がこれから自由に色んなところへ行けるんじゃないかと感じたからだと思います。亡くなってから父がとても近くにいてくれる気がしています。

結局、お手伝いは一日仕事となり50代後半~70代の方がメインの女性陣たちでしたがとてもお元気で「若い人に動いてもらおう」と私が動く仕事を任されましたが案の定、帰ってから歩くのもつらい位に腰を中心に筋肉痛?になり、夜9時には眠ってしまいました。
この中では若いと言われても世間的にはもう若くないですから~私。

何だか子供の頃にタイムスリップしたかのような一日でした。